aespaの新曲、「Next Level 」がとてつもない中毒性のため、韓国で「禁止曲」になるかもしれないことが話題になっている。
先日リリースしたaespaの新曲「Next Level」。一曲の中でなんども変わる曲調や、エレクトロニックな雰囲気が病みつきになる。またサビの「I’m on the Next Level」というフレーズは、知らない間に口ずさんでしまうほど中毒性が高い。そんな「Next Level」が危険なほどの中毒性のため、韓国の「受験禁止曲」になるかもしれないことが話題を集めている。
「受験禁止曲」とは?
「受験禁止曲」とは簡単にいうと、中毒性のあるメロディーが受験勉強の妨げとなることから、受験生が聴くことを禁止されている曲である。「禁止曲」とは言うものの、公式的に認定されるわけではなく、受験を控えた学生たちの間で言い伝えられているものだ。韓国語では「수능금지곡(スヌン禁止曲)」と表記され、スヌンとは「大学修学能力試験」のことを意味する。
韓国には「大学修学能力試験」という、日本のセンター試験のような大学に進学するための大きな試験が存在する。しかし日本のセンター試験との大きな違いとして、韓国には日本のように私立大学が独自で行う試験が存在しない。そのため、この「大学修学能力試験」が受験の一発勝負となってしまうのだ。
就職の難しさなどから、典型的な学歴社会とも言われる韓国。そんな韓国の高校生は、クラブ活動は主流ではなく、学校が終わると夜遅くまで塾に通い、勉強づくしの毎日を過ごしている。つまり韓国の高校生にとって、この「大学修学能力試験」は人生を左右するほどの重大な試験なのだ。
そんな重要な試験の前に、中毒性のある曲が頭から離れなくなってしまっては勉強が手に付かない。そこで毎年非公式ではあるが、「受験禁止曲」というものが作られ、受験を控える学生の間で禁止されている。
過去に「受験禁止曲」となった曲
SHINee 「Ring Ding Dong」
一番有名な「受験禁止曲」は、12年前にリリースされた、SHINeeの「Ring Ding Dong」だ。EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)を感じさせるこの曲は、サビで繰り返される「Ring Ding Dong Ring Ding Dong Ring Diggy Ding Diggy Ding Ding Ding」が頭から離れない。実際「Ring Ding Dong」は、当時、複数の音楽ランキング番組で1位を獲得するなど、爆発的な人気を誇った。しかしそれと同時に、「受験生が聴いてはいけない音楽ランキング」でも1位に選ばれるなど、とてつもない中毒性で受験生を悩ませた。
SS501「U R Man」
SS501 「U R Man」はSHINeeの「Ring Ding Dong」よりも前の2008年にリリースされたかなり古い曲である。初めて聴くと一見、「どこに中毒性があるのか?」と感じるかもしれない。しかし一度聴き終わると、サビに繰り返しでてくる「I’m Your Man」のフレーズと、サビのなんとも絶妙なメロディーラインがクセになる。一度聴いたら何度も聴きたくなる、そんな曲だ。
SUPER JUNIOR 「SORRY,SORRY」
2009年にリリースされたSUPER JUNIORの「SORRY,SORRY」。この曲はリリース後、年数が経ってもBTSやTWICEなど、多数のアイドルがダンスカバーしていることでも知られている。サビで繰り返される「sorry」の一定のリズムが病みつきになる。また謝るように手を合わせる振付が、メロディーとともに頭の中をリピートする。
Red Velvet 「Dumb Dumb」
Red Velvetの「Dumb Dumb」も有名な「受験生禁止曲」の一つだ。サビ以外の曲の間奏部分でも繰り返される「Dumb Dumb」のフレーズが頭から離れない。サビだけではなく、メロディー全てが病みつきになってしまう、そんな曲だ。Red Velvetは、「Dumb Dumb」以外にも「Zimzalabim」などが中毒性のある曲として知られている。
I.O.I 「Pick Me」
サバイバルオーディション番組「プロデュース101」のテーマ曲である「Pick Me」も、受験勉強中に聞いてはいけない曲の一つだ。サビでのキュートなダンスとともに繰り返される、「Pick Me Pick Me Pick Me Up」というフレーズ。日本語では「ピミピミピミアッ」と聞こえるこの部分を聴くと、曲自体はあまり知らない人でも「あー!」となるのではないだろうか。かわいいダンスも一緒に踊りたくなる、テンポの良い曲だ。
これまで紹介してきた曲以外にも、T-ARAの「Bo Peep Bo Peep」やBLACKPINKの「DDU-DU DDU-DU」、MOMOLANDの「BBoom BBoom」など、様々な「受験禁止曲」が存在する。
これまでの歴代「受験禁止曲」を聴いてみると、多くの曲に、サビで繰り返されるフレーズ、またエレクトロニックな音というのが共通しているようだ。今回のaespaの新曲「Next Level」も、サビで繰り返される「I’m on the Next Level」とエレクトロニックな音が特徴的だ。またaespaのコンセプトの一つでもある「仮想世界」という独特な雰囲気がクセになってしまうのかもしれない。
今年の受験生は、このつい口ずさんでしまう「Next Level」の中毒性に打ち勝つことができるのだろうか。学生の間で言い伝えられている「受験禁止曲」の中毒性に、毎年多くの受験生が悩まされているようだ。