OMEGA X(オメガエックス)は、2021年6月にデビューした、ジェハン、フィチャン、セビン、ハンギョム、テドン、ジェン、ジェヒョン、ケビン、ジョンフン、ヒョク、イェチャンから成る11人組のボーイズグループだ。メンバー全員が、別のグループですでにデビューを経験しており、OMEGA Xはデビュー曲「VAMOS」(スペイン語で「行こう」という意味)の名の通り、メンバーらが再起をかけたグループである。
デビューアルバム「VAMOS」は初動発売分が完売し、2022年1月の「第31回ソウルミュージックアワード」では新人賞を受賞。さらに2022年8月にミニアルバム『Stand up!』で待望の日本デビュー。そんな順風満帆に見えた彼らを、大きなスキャンダルが襲った。
2022年10月、前所属事務所代表からのメンバーへのパワハラと暴行をファンが目撃し、音声ファイルを公開。これを受け、メンバーたちは不当な待遇を受けていたことを告白した。長い法的論争の末、OMEGA Xのメンバー11人全員が専属契約効力停止仮処分訴訟で勝訴。2023年7月には新事務所と専属契約を締結し、同月12日に日本公式オフィシャルサイトと日本公式ファンクラブ「FOR X」を立ち上げた。
そんなOMEGA Xが、約1年ぶりとなる日本コンサート『2023 OMEGA X CONCERT in JAPAN <KEEP GOIN’>』を大阪と東京の2都市で開催。KPOP monsterは、日本ファイナル公演である、9月23日(土)に東京のZepp Hanedaにて行われたNight公演を観覧。辛い時期を乗り越えたメンバーとファンの絆を感じた涙のコンサートだった。その感動の公演をお伝えしたい。
日本ファンと1年ぶりの再会! コンサートタイトルに込められた意気込みを語る
真っ白なスーツでステージに現れたOMEGA Xのメンバー。1曲目、グループ名をタイトルにした「OMEGA X(JP ver.)」で、コンサート冒頭から会場を沸かせた。続いて2曲目の「WHAT’S GOIN’ ON」では、11人が揃った圧巻の群舞を見せつけた。「ハロー、トーキョー!」「叫べ!」というメンバーの煽りに、オーディエンスから黄色い声援があがった。
OMEGA X(오메가엑스) ‘WHAT’S GOIN’ ON’ Official MV
その後、メンバーたちから自己紹介が。「皆さん、こんにちはー! あ、こんにちはじゃなくて…こんばんは!」「僕たち1年くらいになりますかね」「久しぶりに東京のFOR Xに会うと気分が良いです」「会いたかったです(日本語)」と口々に、ファンとの再会を喜び合うメンバーたち。
「このコンサートのタイトルはなんですか?」メンバーらが呼びかけると、オーディエンスからは「KEEP GOIN’」と返答が。「そうです、どんな困難があっても挑戦し続け、僕たちOMEGA XとFOR Xは共に過ごす、という決意を込めたタイトルです」と、このコンサートタイトルに込めた意味を説明した。さらにジェハンは、テドンがタッポックムタンを作ってくれたというエピソードを披露。これには客席からも大きな歓声があがった。テドンも「みんなが美味しそうに食べてくれたので作った僕も幸せな気分になりました」とニッコリ。そして、ハンギョムの「せーの」という掛け声と共に、3曲目「VAMOS」を披露。
OMEGA X(오메가엑스) ‘VAMOS’ M/V
さらに続いて大ヒット曲「LOVE ME LIKE」を披露したあと、息を切らしつつ「オープニングからOMEGA Xの代表曲4曲をやってきた」とイェチャンとジェンが説明した。さらに「次にやって欲しいコンセプトは?」とジェンが聞くと、オーディエンスからは「セクシー!!!」という歓声が。とつぜん始まった、セクシーコンセプトのエンディングポーズ対決。「誰が優勝ですか?」という質問に、推しの名前を口々に叫ぶファンたち。メンバーからの「喉、大事にしてくださいね…」というコメントに思わず笑い声が漏れた。そしてメンバーを代表して、ハンギョムが上着を脱いで肩を見せたセクシーポーズを披露。再びオーディエンスからは叫び声の嵐が巻き起こった。
OMEGA X(오메가엑스) ‘LOVE ME LIKE’ Official MV
ここで少しコンセプトを変えて、メンバーたちはマイクスタンドの前に並んで日本語曲「i’m sorry」をしっとりと歌いあげた。リーダー ジェハンの高音が響き渡り、オーディエンスもしんと静まりかえって聞き入っていた。そして「DRY FLOWER」へと続く。ここではハンギョムのラップが冴えわたった。6曲目を歌い終えると、「感動しました」「ペンライトがとてもキレイです」と感極まるメンバーたち。客席からは「OMEGA X、最高!」と歓声があがった。そこでとつぜん「僕たち嘘ついてもいいですか?」と言い出したメンバー。しかしファンはにんまり。メンバーらは7曲目「LIAR」をアコースティックに歌いあげた。
EXOやNCT、メンバーたちがダンスチャレンジ! 楽しいステージを披露
ここで休憩が挟まれ、メンバーそれぞれへの個人インタビュー映像が流れた。「初めて歌手の夢を持つようになったきっかけは?」「デビューの準備をしながら一番大変だったことは?」「初めて立ったステージを覚えていますか?」「あのときの自分と今の自分を比べて変わったところは?」「歌手の夢を後悔したことはありますか?」「大変でもこれまで走ってこられた理由は?」・・数々の質問に答えるメンバーたち。「歌手の夢を後悔したことはある」という衝撃発言もあったが、「大変だったけどファンとメンバーがいたから走ってこれた」という。通常、コンサートのVCRタイムではトイレ休憩に席を立つ観客が多いが、ほとんどのファンが静かに、そして涙を流しながら映像を見つめていた。
そしてカジュアルなファッションに着替えたOMEGA Xのメンバーがステージに戻り、メンバーのハンギョムが作曲した「Dream」を披露。「映像を見ていて涙が出そうになりました」「あの映像を見たあとの歌が『Dream』なのは感慨深いものがありますね」と、VCRを見ながら泣いていたメンバーもいたと明かした。さらにリーダーのジェハンが「メンバー全員今まで力を出して走り続けてくれて本当にありがとう」と感謝の言葉を述べた。
そしてまた、ここでミニコーナーが。テドンは、大ファンだというEXOのデビュー曲「MAMA」をカバー。ケビンは、Wannna Oneの「Energetic」を。イェチャンはデビューして初めて踊った曲だというNCTの「일곱 번째 감각(The 7th Sense)」をカバーした。そして「このようにメンバー皆が夢を育んできたことが素晴らしいと思います。そしてここにいることができるのはFOR Xの皆さんのおかげだと思います。本当にどうもありがとうございます」と、メンバーのこれまでの努力と、支えてくれたファンに感謝した。
9曲目の「PLAY DUMB」では客席からの「Hey!Hey!Hey!Hey!Hey!」というコールに合わせて軽快にダンスを踊り、10曲目の「#BRB」では軽やかにブレイクダンスをメンバー全員がキメてみせた。曲が終わったあとも、アカペラで「Blue Red Blind~」と歌い続けるメンバーたち。「僕たちこうやって遊びたかったじゃないですか」とはにかんだ。
その後は写真撮影OKのダンスチャレンジへ。NCT U「Baggy Jeans」の曲をバックにメンバー全員がダンスカバーをした。
NCT U 엔시티 유 ‘Baggy Jeans’ MV
そしてとつぜん「FOR Xの皆さんに言いたいことがある」と切り出し、「今カッコイイのをやったから、次はかわいいのやりたいじゃない?」と「めっちゃかわいい(日本語)」と言いながら、2曲目にAKMUの「Love Lee」をダンスカバー。
AKMU – ‘Love Lee’ M/V
ダンスチャレンジ終了後は、OMEGA Xの「Drive」を披露。続いて「luv ‘em」を披露したあと、名残惜しそうに「次が最後の曲です」とアナウンス。「オンラインで見てる人も叫べー!!」とジェハン。「もう一回叫ぶことができますか?」とリクエストしたハンギョムは、耳を澄ませたあと「本当にここまで聞こえますよ」と笑った。「これから僕たちOMEGA XはFOR Xに向かって走って行くので、FOR Xの皆さんは僕たちに向かって走ってくれると嬉しいです」そう言って「以上、OMEGA Xでした!」という最後のあいさつと共に、日本デビュー曲「Stand up!」を披露した。
OMEGA X 2022.8.24 Release「Stand up!」MV
メンバー全員が大号泣! 辛い時期を乗り越えて再び立てたステージは涙のアンコールへ
そしてメンバーが退場したあと、ステージには再びVCRが流れた。再びメンバーの個人インタビューの映像で、「最後に自分へひと言」という質問に対し、メンバーが自分自身へ語りかけている。「自信を持って」「君はよくやっているよ」「もっと頑張ろう」「努力は裏切ったりしない」「最後までやり遂げて」「苦しまないで。いつも笑って楽しく過ごして欲しい」「君が幸せだったらそれでいい」「そのままいてほしい」「もっと成長して」「すごく大変だったね」口々に、自分宛てのメッセージを語りかけるメンバーたちの姿に、またもや客席からすすり泣く声が聞こえた。
映像終了後、ステージに戻ってきたメンバーはアンコール曲「FOR BABY」を披露した。「손 잡고 어디든 함께(手を握ってどこまでも一緒に)」胸に刺さる歌詞に感極まるメンバーら。
そして最後のあいさつが。辛く苦しい時期を耐えて、約1年ぶりに日本公演を行うことができたメンバー。涙を流すジェヒョン。堪えきれず声をあげて号泣してしまったヒョク。「僕たち、本当に大変だったじゃないですか。だからなおさらのこと幸せです。ありがとうございます」。他のメンバーらは「泣かないで」と慰めながらも、全員が耐えきれずに涙してしまった。
「なんで泣かせるの…」ヒョクの隣にいたジェハンは「今日はぼく泣くのやめようと思っていたのに」と、時折、後ろを向いて涙を隠しながら声を振り絞ってスピーチを続けた。ファンに向かって「僕たちは君たちを決して離さないから、僕たちの腕を離さないでください」というコメントには客席から拍手が沸き起こった。辛かった時期を思い出したのか、イェチャンは静かに涙を流していた。
全員のスピーチのあとフォトタイムになったのだが、焦って「やばい」「キレイに写真に写らないと」と涙を拭うメンバーたち。「ニッコリ笑ってください」と、客席を背景に集合写真を撮影した。
そして「OMEGA Xは何が一番大事ですか? FOR Xです」と言い、最後のアンコール曲「BINARY STAR」を披露。「僕たちもっとカッコイイ姿で戻ってきます。少しだけ待っていてください」そうファンに伝えるメンバーたち。そしてメンバー全員で「FOR Xサランヘ(愛してる)」の大合唱。「本当に」「ありがとう(日本語)」「あんにょん」「また来るからねー(日本語)」名残惜しそうに、幸せな時間は幕を閉じた。
幸せだった、ありがとう☺️#OMEGA_X #オメガエックス#ヒョク #HYUK pic.twitter.com/Tw2RI5Qjui
— OMEGA X Japan Official (@OmegaX_jp) September 23, 2023
2023 OMEGA X CONCERT in JAPAN <KEEP GOIN’>
9月23日(土)Zepp Haneda
<セットリスト>
- OMEGA X (JP ver.)
- WHAT’S GOIN’ ON
- VAMOS
- LOVE ME LIKE
- i’m sorry
- DRY FLOWER
- Dream
- LIAR
- PLAY DUMB
- #BRB
- Drive
- luv ‘em
- Stand up!
ENCORE
- FOR BABY
- BINARY STAR
- OMEGA X Japan Official Site
OMEGA X JAPAN OFFICIAL SITEOMEGA X の ジャパンオフィシャルサイト。ライブやメディア出演などの最新情報の他、ファンクラブへの新規会員登録も受付中!
- OMEGA X Japan Official Twitter
https://twitter.com/omegax_jp?lang=ar
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