所属事務所との対立が続くFIFTY FIFTYが、ついに沈黙を破った。
FIFTY FIFTYは、昨年11月にATTRAKTからデビューした4人組ガールズグループ。ATTRAKTは設立からわずか1年半弱の中小事務所出身だが、2月にリリースした1stシングル「The Beginning: Cupid」のタイトル曲「Cupid」が世界的に大ヒット。K-POP史上最速でビルボードのメインチャート「Billboard Hot 100」にランクインしたほか、「Global Excl. U.S.(アメリカのデータを除外したグローバルチャート)」で首位を獲得、SpotifyでK-POPガールズグループ史上最高の月間リスナーを記録するなど、あのBTS(防弾少年団)やBLACKPINK、NewJeansをも凌ぐすさまじい勢いを見せてきた期待のグループだった。
FIFTY FIFTY (피프티피프티) – ‘Cupid’ Official MV
しかしそんな矢先、ATTRAKTとプロデューサー(グループのプロデュースを委託していた外部企業・The Givers代表 アン・ソンイル)の対立の発覚をきっかけにFIFTY FIFTYとATTRAKTの間に法的紛争が勃発した。ATTRAKTは、The GiversがFIFTY FIFTYメンバーを自社から引き抜き外部勢力に誘導しようとしたとしてThe Givers代表のアン・ソンイルプロデューサーらを告発。The Giversはこれを否定し、事態はまさに“泥沼状態”と化した。
FIFTY FIFTYとATTRAKTの対立、プロデューサーをめぐる疑惑について詳しくはコチラ↓
これまで騒動に関して固く口を閉ざしてきたメンバーたちだったが、8月17日、突如その沈黙を破った。FIFTY FIFTYは公式SNSを通してファンに向けた直筆の手紙を公開。その内容と、公開のタイミングにネットユーザーからは疑問の声が上がっている。
「まず、私たちを愛してくださるすべての方々に大きなご心配をかけて申し訳ないと伝えたい」という謝罪の文章から始まった手紙には、メンバーたちが直接明かす現在の立場と苦しい心境が綴られている。
メンバーたちは、「現在、多くのメディアの報道により、ファンの皆さんが混乱した心を抱いていることを理解している。私たちも、雪だるま式に大きくなる誤解と非難の中で、どうしても言葉では表現できない惨めさを感じながら、毎日苦しい日々を過ごしている」と告白。「しかし、このような困難の中でも私たちは必ず明らかにしなければならない真実があると考えている。それ※が透明に明らかになればファンの皆さんも私たちを理解し、より大きく応援してくれると固く信じている」とファンに切実に訴えかけた。
※FIFTY FIFTYは現在、ATTRAKTとの間に精算の不透明性が存在した他、負傷メンバーを無理に活動させようとしたりといった不当な扱いを受けてきたとして、ATTRAKTに対し専属契約の効力停止を求めている。グループの音楽を守るため、現在の事務所を辞めて信頼できる環境で活動を行いたいというのがメンバーたちの主張だ。
加えて、「裁判の過程で真実が明らかになり、私たちの正当な権利が保証されると期待している。ぜひ間違った疑惑と誤解による過度な非難をおさめ、客観的な事情を見守っていただくよう切にお願いする」とメディアやネットユーザーに対して再度呼びかけた。
手紙全文
こんにちは。FIFTY FIFTYのキーナ、セナ、シオ、アリンです。このように直筆手紙を通じて私たちの状況を伝えることを、理解してくださるとうれしいです。ありがとうございます。
まず、私たちを愛してくださるすべての方々に大きな心配をおかけし申し訳ございません。信じて待ってくださるファンの皆さんがいらっしゃるので、FIFTY FIFTYメンバーたちは多くの迷いの末に、私たちの立場を勇気を出して伝えたいと思います。
現在、多くのメディアの報道により、ファンの皆さんが混乱した心を抱いていることを理解しています。私たちもやはり雪だるま式に大きくなる誤解と非難の中で、どうしても言葉では表現できない惨めさを感じながら、一日一日苦しい日々を過ごしています。しかし、このような困難の中でも私たちは必ず明らかにしなければならない真実があると考えています。そしてそれが透明に明らかになればファンの皆さんも私たちを理解し、より大きく応援してくれると固く信じています。
FIFTY FIFTYメンバーはこれまでファンの皆様の大きな愛と励ましを受けました。また、メンバーの周りには私たちのために苦労して助けてくださった方々がたくさんいらっしゃいます。ファンの皆さんと助けてくださった皆さんに対する感謝と大切さを一瞬も忘れたことはありません。私たちはこのような心を大切にしつつ、より誠実に活動し、感謝の気持ちをお返ししようと思います。
しかし、それに先立ち今回のことをきっかけに、所属事務所との関係において間違ったやり方で強要されてきたことが正されることを望んでいます。私たちの音楽を守るために避けられない選択はここから出発しました。私たちメンバーが多くの悩みの末に向き合った道であるだけに、現在の混乱した状況と苦難を克服するために、今後も事毎に慎重に決定しながら進みたいと思います。
現在報道されている記事、SNSには事実ではない内容が多すぎます。それにもかかわらず、私たちはこれまで専属契約の解除に関する言及を控えてきました。これは、これまで報道されたメディアの記事を認めたり受け入れたからではありません。
私たちは事実に基づいて法廷で闘うことがこの事態を解決できる正しい道だと思いました。裁判の過程で真実が明らかになり、私たちの正当な権利が保証されると期待し、それは私たちが今も抱いている希望です。
その実現のために真実に基づいた証拠と資料を収集し、引き続き提出します。そうすることで、誤った疑惑と誤解が明確に解消されるように努力します。ぜひ、間違った疑惑や誤解による過度の非難をお断りいただき、客観的な事情を見守っていただきますようお願い申し上げます。
現在、私たちのメンバー全員は同じ気持ちを持ち、団結してお互いを頼りにしっかり耐えています。
私たちの切実な願いは、信頼できる環境で真のアーティストとして活動することです。私たちメンバーはこの願いを叶えるために最後まで最善を尽くします。私たちFIFTY FIFTYを見守ってくださる方々に恩返しできるよう、よい姿で戻ってこられるよう努力します。
ありがとうございます。
この手紙を見た大衆の反応は二極化している。メンバーたちの切実な心境が綴られた手紙に心を痛めるファンが多数存在する一方で、このタイミングで手紙を公開したことにはある企みが隠されているのではないかという推測が浮上しているのだ。
というのも、この手紙が公開された8月17日は、ドキュメンタリー番組「それが知りたい」が放送される直前のタイミング。「それが知りたい」は、国内で起きた不可解な事件や疑惑を独自に調査し追跡する番組。これまで、幼児失踪事件や殺人事件、麻薬関連の事件など数々の事件を独自に追跡し話題を呼んできた。そんな番組が、19日の放送でFIFTY FIFTYとATTRAKTの法的紛争に関する内容を取り上げるのだ。
ネットユーザーは、メンバーたちがこのタイミングで手紙を公開したことに対し、放送内容を見越してダメージコントロールを試みているのではないかと疑念の声を上げているのだ。
▼ネットユーザーの声
「番組で不利な内容が放送されるのかな、手紙を出す時期が疑わしい」
「放送前に手紙を出したのはなんで? 普通不利な方がこういう行動を取るんだけど」
「真相は番組で確認しよう」
最近、「それが知りたい」は一般に向けてFIFTY FIFTYとATTRAKTの対立に関する情報提供を呼びかけた。また、制作陣はメンバーの家族との接触にも成功したと明らかにしており、番組を通してこの騒動が様々な角度から掘り下げられることが期待されている。
番組予告はコチラ↓
FIFTY FIFTYメンバーたちの主張が正しいのか、所属事務所の主張が正しいのか、K-POP産業の構造的な問題点が浮き彫りになったこの騒動の行く末に、大衆の注目が殺到している。