BTS(防弾少年団)の「マスター」の活動休止あいつぐ! 海外ファンからの批判・攻撃が原因か

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BTS(防弾少年団)

BTS(防弾少年団)のコンサート中の写真などを他のファンに提供する、いわゆる「マスター」とよばれる人たちが活動休止や停止に追い込まれているようだ。

「マスター」とは、人気アイドルやアーティストの私設ファンサイトやSNSの運営者で、空港やコンサート、イベント会場にプロ仕様のカメラを持ち込み、お気に入りのアイドルやアーティストの写真を撮影。その写真をSNSなどに投稿し、他のファンに共有するといった活動をしている。

一般的にコンサート会場にプロ仕様のカメラを持ち込むことは、韓国や他の国でも禁止されているが、マスターたちはそうしたルールに違反する形で、本格的な一眼レフカメラや望遠レンズを持ち込み撮影を行う。

韓国の芸能界ではこうした行為が一つの「文化」として黙認されてきたという背景がある。コンサートに行けないファンが、マスターたちが投稿した写真によってコンサートに行ったような体験を味わえたりできるため、ファンの間ではマスターたちを応援する人も多い。K-POPブームも、こうしたマスターたちの存在があったからこそ、ここまで世界的な規模に拡大したという見方もある。

またアーティストや彼らが所属する事務所たちも、こうしたマスターたちの存在を認知しており、これまで特に問題視したり、規制をかけるということも、あまりしてこなかった。

一方、K-POP業界では、いわゆる「サセン」と呼ばれる過激なファンがいて、彼らの行為が危険、行き過ぎだとしてたびたび問題視されるが、マスターたちは、アーティストたちにはきちんと敬意を払い、彼らの活動の妨げになるようなことをすることはないとされている。

ではなぜここにきて、こうしたマスターたちが窮地に追いやられているのだろうか?

BTS(防弾少年団)は今年に入ってアメリカをはじめとする欧米での活動を本格化させている。

BTS(防弾少年団)は、米時間5月1日に開催された「ビルボード・ミュージック・アワード 2019」に出演し、見事2部門で受賞。新曲のパフォーマンスも披露した。さらに彼らは、世界各国の有名巨大スタジアムをまわる「BTS World Tour Love Yourself: Speak Yourself」を、5月4日、米カリフォルニア州のローズ・ボウル公演にてスタート。今後、米シカゴ、ニュージャージーをまわった後、ブラジル、イングランド、フランス、日本にて公演を行う予定。

そんな中、何人かのマスターたちはBTSを追って米国に遠征。ビルボード・ミュージック・アワードの会場やローズ・ボウルで撮影を行ったようだ。

しかし、アメリカ現地の観客たちの中には、そうしたマスターたちの行動をよく思わない人たちが少なからずいたようだ。アメリカでも、コンサートやイベントでは本格的な撮影機材の持ち込みが禁止されていることが多く、入り口では厳重な荷物チェックや金属探知機を使った検査が行われることが多い。特に欧米では近年、銃の乱射事件や自爆テロなどの問題が深刻化しており、これまで以上に禁止物の持ち込みには敏感になっている。

そんな中、厳重なセキュリティーをかいくぐって持ち込んだ撮影機材をコンサート中に取り出し、がっつりと撮影するマスターたちの姿は、現地アメリカの観客には異様に映ったようだ。BTSのパフォーマンス中に撮影するマスターらしき人の動画がSNS上に公開されると、その行為を非難するコメントが殺到。中にはかなり汚い言葉で罵るような暴言もあったようだ。

さらにマスターたちのアカウントに集中的に批難、攻撃の声が浴びせられたようだ。その影響からだろうか、活動の休止や停止を宣言するマスターたちが相次いでいる。

「サイトを休止します。でもツアーには参加します。ジミンことが大好きですし、なによりも彼がソールドアウトしたスタジアムでパフォーマンスするのを見たいからです。5年前からやっていることですが、今はそれができることです」

「休みます。ありがとう」

一方で、こうしたマスターのお世話になってきたファンたちは、彼らの活動が止まってしまうことを惜しむ人も多いようだ。

「私のお気に入りのファンサイトがたくさん運営を休止してしまう。みんな、批判しすぎだよ。運営している人も個人のスペースが必要だ」

「ちゃんとアイドルに敬意を払って撮影された写真なら、いいと思うけど・・」

などと、マスターたちを応援、擁護する意見も寄せられている。

K-POPを盛り上げてきた「文化」としてのマスターの活動によって、ファンはもちろん、アーティストや事務所も恩恵を受けてきたという部分はもちろんあるだろう。一方で、BTS(防弾少年団)の活躍のフィールドはもはやワールドワイドに広がり、今後、さらにグローバルに活躍していくためには、「世界標準」を意識していくこともまた重要であろう。

BTS(防弾少年団)が世界を舞台に挑戦する中、ファンのサポートのあり方も変革を迫られているのかもしれない。

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