2012年から10年間に渡り、バラードとミュージカルナンバーを中心とする新しい形式のコンサートを独自に進化させ、国内外の観客から熱い賛辞を受けたキム・ジュンスが、2023年4月7日、8日、9日の3日間に渡り、オーケストラとバンドと共に『2023 XIA The Best Ballad Spring Concert vol.3 In JAPAN』を横浜ぴあアリーナMMで開催した。
▼2023 XIA The Best Ballad Spring Concert Vol.3 in JAPAN OFFICIAL TRAILER(Horizonta ver.)
2010年から韓国で多くのミュージカルに主演し、ミュージカル俳優としても引っ張りだこのキム・ジュンス。今回も6月まで韓国でミュージカル『デスノート』の公演中という忙しいスケジュールの中で来日し、公演タイトルにもあるバラードだけでなく、主演してきたミュージカルのナンバー、ハードなダンス曲、そして一緒に盛り上がれるジュンスのライブの定番曲、ファンの方との交流が楽しいジュンスならではのトークコーナーまで、万能エンターテイナー、キム・ジュンスの魅力が大爆発した公演となった。
今回の『2023 XIA The Best Ballad Spring Concert vol.3 In JAPAN』の見どころの1つが、ミュージカルナンバーの日本語での歌唱。公演は、2012年の韓国初演以降、何度も演じてきた死の抽象概念を擬人化したトート役で出演した『エリザベート』のナンバーの中でも、ダークでスリリングな世界観と圧倒的に美しいメロディで、ミュージカルファンの間でも高い支持を得ている、「闇が広がる(Japanese ver.)」と、ジュンスの音域の広さとその表現力に驚かされる「最後のダンス(Japanese ver.)」の2曲のステージからスタート。
続いては韓国で2014年に初演されジュンスにとって初のブロードウェイミュージカルとなった『ドラキュラ』から、ジュンスが個人的にも愛着があるというデュエット曲で、日本語での歌唱は初めてとなった切ない愛の歌「Loving you keeps me alive(Japanese ver.)」、ドラマティックなメロディーとダンスが印象的な「Life after life(Japanese ver.)」で、『ドラキュラ』の壮大で重厚な世界観に観客を一瞬で引き込む。
オーケストラとバンドによる大迫力の演奏を挟んで、王座に座ったジュンスがステージに再び登場すると、現在L(エル)役として出演中の日本のコミックが原作のミュージカル『デスノート』から、冒頭の不適な微笑みからL(エル)らしさ全開の「ゲームの始まり(Japanese ver.)」、さらにデスノートのもう1人の主人公夜神月(ライト)のドラマチックな楽曲「デスノート」と、猫耳のカチューシャを着けヒロイン弥海砂(ミサミサ)のキュートな魅力溢れる「I’m ready」を可愛らしいダンスも交えて全力披露。『エリザベート』、『ドラキュラ』、『デスノート』と、3つの全く異なる世界観を持つ極上のミュージカルナンバーを、トップミュージカル俳優キム・ジュンスが圧倒的な表現力で魅せ、観客を魅了した。
SNSで流行している様々なチャレンジや、イントロクイズなどジュンスの素顔が垣間見える映像の後は、ソロアーティスト、キム・ジュンスの原点であるアイドルの姿を楽しんでもらおうと準備したという、「Set Me Free」、「Turn It Up」のダンスナンバー2曲を披露。さすがのダンスで会場の雰囲気を一気に盛り上げると、ここで、ジュンスのライブではおなじみの「ジュンスタイム/ジーニータイム」へ。
ディズニー映画『アラジン』の魔法使いジーニーにちなみ、ジュンスが客席からのリクエストに応えるというコーナーで、歌ってほしい曲の音源や映像を編集したUSBや、スケッチブックなどを準備して来場するファンの方も多く、最終日の公演ではアカペラのリクエストに応えたり、自身のダンス曲を無伴奏でもリズムからズレることなく踊れるかチェックするリズムテストにチャレンジしたりと、長い間応援してくれるファンも多いジュンスのライブならではの、ファンの方とジュンスが作るアットホームな時間となった。
続いてはアコースティックギターとキーボード奏者がステージに登場し、ジュンスの優しい歌声を堪能できるアコースティックコーナー。2008年に発表した日本オリジナルバラード曲で15年以上ぶりの歌唱となった「Rainy Night (Acoustic ver.)」と、ジュンス自身も思い出のある曲だと語った、ジュンスの美しく伸びやかな高音が胸に響くオフコースの名曲「⾔葉にできない (Acoustic ver.)」を披露。ジュンスの歌声に癒され感動したという方も多いのではないだろうか。
「1人でのコンサートはいつもチャレンジする気持ちと、僕を忘れずに見にきてくれるのか不安な気持ちを持ちながら準備します。毎回皆さんが来て笑顔になってくれるのは、当たり前のことではなく奇跡が続いていると思っています。そして、これからも頑張っていきたいと思える原動力をもらえます。本当にありがとうございます。そして日本でもミュージカルをやれるように頑張りたいです!」と完璧な日本語で最後の挨拶をした後に披露した本編ラストの曲は、2017年に発表したジュンスとイム・チャンジョンのデュエット曲「We were..」別れの切ない歌詞と繊細で美しいメロディーで魅了した。
▼[MV] XIA(준수), IM CHANG JUNG(임창정) _ We were..(우리도 그들처럼)
観客の熱い声援を受けて始まったアンコールは、「F.L.P」からスタート。2015年にリリースされた3rdアルバム『FLOWER』の収録曲で、Feels Like Paradiseの頭文字からつけられたタイトルの通り、エネルギッシュなサウンドとパワフルな歌声で会場は熱狂の渦に。さらにジュンスのライブ定番曲であり、ジュンスのハードなダンスが堪能できる「Incredible」では、曲途中でダンサーと共に客席へ降り立ち、会場中程の通路で全力でダンスするシーンも。ミュージカルナンバー、バラード、ダンス曲と3時間近いライブを1人でしてきたことが信じられないほどのハードなパフォーマンスを見せるジュンスに、この日1番の大きな歓声と拍手があがった。
アンコールラストは、「自分の曲じゃないのに、いつからか自分の曲みたいになってしまいました」とジュンスが笑顔で紹介した大塚愛の大ヒット曲「さくらんぼ」。観客参加型のオリジナルの振り付けが楽しい楽曲で、ジュンスによる厳しい振り付け指導を経て、最終日はオーケストラ・バンドメンバーも特別参加してのスペシャルステージを披露。大円団という言葉がぴったりの1曲で、7年ぶりの開催となった『2023 XIA The Best Ballad Spring Concert vol.3 In JAPAN』は、笑顔と幸福感でいっぱいの中、幕を閉じた。
▼[COVER] キム・ジュンス(XIA)- さくらんぼ
▼大塚 愛 / さくらんぼ
イベント概要
◆イベント名:2023 XIA The Best Ballad Spring Concert vol.3 In JAPAN
◆日時:2023年4月7日 (金) OPEN 17:00/START18:00
2023年4月8日 (土) OPEN 16:00/START17:00
2023年4月9日 (日) OPEN 16:00/START17:00
◆会場:横浜ぴあアリーナMM
◆セットリスト:
1. 闇が広がる(Japanese ver.) ミュージカル『エリザベート』より
2. 最後のダンス(Japanese ver.) / ミュージカル『エリザベート』より
3. Loving you keeps me alive(Japanese ver.) / ミュージカル『ドラキュラ』より
4. Life after life(Japanese ver.) / ミュージカル『ドラキュラ』より
5. ゲームの始まり(Japanese ver.) / ミュージカル『デスノート』より
6. デスノート / ミュージカル『デスノート』より
7. I’m ready / ミュージカル『デスノート』より
8. Set Me Free
9. Turn It Up
10. Rainy Night (Acoustic ver.)
11.⾔葉にできない (Acoustic ver.)(原曲:オフコース)
12. We were..
13. F.L.P
14. Incredible
15. さくらんぼ(原曲:大塚愛)
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