日本を皮切りにグローバルを舞台に活躍するアーティストを生み出すオーディション番組『&AUDITION – The Howling -』の最終回となるファイナルラウンドが、9月3日、ついに開催された。厳しい戦いを乗り越え、デビューという栄光を掴んだ練習生は、いったいだれなのだろうか。今回は、東京ガーデンシアターにて行われたファイナルラウンドの模様を、余すことなくお伝えする。
すでにデビューが決定しているK、NICHOLAS、EJ、TAKIと、デビューを目指す練習生FUMA、HAYATE、JUNWON、YUMA、GAKU、JO、HIKARU、HARUA、MAKI、MINHYUNG、YEJUNの11人。会場には、15人の練習生とともに、これまで練習生たちを見守ってきたプロデューサー陣であるPdogg、ソン・ソンドゥク、Soma Genda、井上さくら、そしてスペシャルプロデューサーであるScooter Braun、ZICO、今井了介が登場した。
さらには、練習生たちを応援するスペシャルゲストとして、練習生たちにとって憧れの的であるBTS(防弾少年団)のRMとENHYPENも応援に駆けつけた。ENHYPENのメンバーたちは、番組が始まる前から会場のファンに対し何度も手を振り、最高のファンサービスを披露。そして、観客席にいるRMがカメラに抜かれた際には、会場はさらに熱気に包まれた。
▼最後を飾る圧巻のパフォーマンス
まぶしいほどの光の中、登場した15人の練習生たち。堂々としたその姿を見ると、だれがデビューしてもおかしくないほど、彼らが番組を通して大きく成長したことが伝わってくる。
2つのチームに分かれ、新曲を披露した練習生たち。まず、デビュー組4人とHIKARU、YEJUN、HARUA、GAKU、HAYATEは、TINYVOICE提供のミッション曲「Melody」を披露。明るくハッピーな雰囲気を持つこの曲は、どこかまだあどけなさの残るフレッシュな彼らにピッタリだ。ステージで見せる無邪気な姿とは一転、スタンバイさえも一糸乱れぬ動きで集中する姿が印象的だった。
次にステージを披露したのは、デビュー組4人とFUMA、JO、JUNWON、MAKI、MINHYUNG、YUMAだ。2組目のミッション曲は、番組を見守ってきたプロデューサー陣の1人であるSoma Gendaが直接制作した「Running with the pack」という曲だ。ハシゴを使ったダイナミックなパフォーマンスは、準備の段階から目が離せないほど迫力満点。ステージの際にはプロデューサー陣もノリノリな姿を見せており、チームは間違いなく会場全体を掌握していた。
最後に練習生たちは、15人全員で番組のシグナルソング「The Final Countdown」をパフォーマンス。王子様のような白の衣装に身を包んだ練習生たちが登場した瞬間、彼らがこれまでの長い道のりを1つのチームとして歩んできたことがひしひしと伝わってきた。
▼ついに迎えたグローバルボーイズグループ誕生の瞬間
デビューメンバーを決める選抜方法は「最終回当日のプロデューサー評価」「スペシャルプロデューサー評価」「生放送中に視聴者が投票する最終グローバル投票」「事前グローバル投票」の4つで、それぞれが40%、30%、10%、20%の割合となっている。
アイドルになりたいと決めた日からこれまで、先の見えない不安や自分の実力不足に悩みながらも、決して足を止めず努力し続けた練習生たち。どの練習生も、そのがんばりと情熱で、視聴者の心に大きな光と感動を与えたことだろう。ついに迎えた緊張の瞬間、発表されたデビューメンバー5人は以下の通りだ。
5人目 FUMA(66ポイント)
4人目 YUMA(70ポイント)
3人目 MAKI(70ポイント)
2人目 HARUA(72ポイント)
1人目 JO(76ポイント)
1人ずつ名前が発表されるたび、抱き合ってその喜びを分かち合ったメンバーたち。さらに、これから共に夢を追いかける彼らのグループ名が「&TEAM(読み:エンティーム)」であることが発表された。これにより、K、FUMA、NICHOLAS、EJ、YUMA、JO、
▼練習生、そしてプロデューサー陣それぞれの思い
惜しくもデビューが叶わなかった、JUNWON、HIKARU、HAYATE、GAKU、MINHYUNG、YEJUNの6人。HIKARUは「最後まで応援ありがとうございました。自分は悔いが残らないようにがんばったので、また次にがんばったことを生かせると思うので、今後も応援よろしくお願いします」と涙ながらに語り、GAKUは「今日は僕たち15人のために遠いところから、様々なところからお越しいただいてありがとうございました。今回はちょっと残念な形で終わってしまうんですが、必ずまたいい形でみなさんとお会いできる日を楽しみにしているので、『&AUDITION』で大切な経験をさせていただき、ありがとうございました」と感謝を伝えた。また、HAYATEは「今までみたいに一緒に住めないし、会えなくなるけど、デビューしたみんなのLINEグループとかあるんで、そこで毎日朝顔写真とか送ろうかなって思ってるから、無視とかやめてね」と笑いを誘い、最後までユーモアにあふれた高い人間性を見せた。
残念ながらデビューをつかめなかった練習生たちがいることは、彼らを近くで見守って来たプロデューサー陣にとってもつらいことだ。Soma Gendaは「結果はこうだったけど、プロセスのほうが大事だと思ってる。これからもっといいアーティスト、いい人間になっていけるための一歩目だったのかなと思う。これからもっとがんばっていいアーティストになってください」と激励し、井上さくらは涙で声をつまらせながら「ファンのみなさんからも『15人でどうにかデビューさせてあげられないか』ってメッセージをたくさんもらって、それができたらいちばんいいなって思ったけど、どんな結果になっても、後で大人になって振り返ったときとか、おじいちゃんおばあちゃんになって振り返ったときに、後悔しないステキな時間だったって思える、本当に努力した時間を過ごしてほしいって言ってたと思うんだけど、私もみんなのおかげでステキな時間を過ごせました」と、練習生たちへの深い愛情をのぞかせた。
また、みごとデビューが決まった「&TEAM」に対し、スペシャルプロデューサーのScooter Braunは、「今後のことを言いますと、受け入れられるよりも拒絶されることが人生では多いです。グローバルスターと呼ばれる世界の大物は、みんなこれを経験してきました。しかし君たちはチームです。お互いを支えあうこと、お互いに頼っていいということを覚えておいてください。私は国に帰ったら、自分の父親や家族に、彼らがいずれデビューする、日本でステージに立つときはぜひ来日して見てあげてくれとすでに言ってあります。あなたたちがステージに立つその日、私の家族が確実に観に来ます。がんばってください」と語りかけ、これからの長い道のりに必要な覚悟を、彼だからこその視点で伝えた。
ENHYPENのジェイは、流ちょうな日本語で「これからも夢のために、そして応援してくださるファンのみなさん、そして家族のために、お互いがんばりましょう。これからも応援しています」とメッセージ。ヒスンは「拝見しながら、僕も番組の経験があったせいかとても感情移入しましたし、たくさん感動をもらいました」と話し、同じ戦いを経験したからこそ感じることができる思いを伝えた。ステージから去る際にも、ENHYPENのメンバーたちは、激励するかのように&TEAMと固い握手を交わした。
そして、あらためて9人になった感想を聞かれた&TEAM。FUMAは「ママ、本当に今までありがとうございました。そして僕たちをずっと応援してくださったファンの方々、スタッフの方々、プロデューサーの方々、本当にありがとうございました。いちばん今日が幸せな日です!」と感謝。Kは「まずはここまで支えてくれた家族に… 感謝を伝えたいのと、ここまで長い間待ってくださったファンの方々に今一度感謝を伝えたいです」と声をつまらせた。家族に向けて中国語でメッセージを伝えたNICHOLASのどこか照れたような愛らしさも、ファンにとって彼の魅力をさらに実感する場面となったことだろう。
手を振ってステージから去った後も、観客席まで響くほどの大きな掛け声を舞台裏から響かせた&TEAM。気合を入れる彼らの様子が目に浮かぶようなその声に、会場は思わず笑顔になった。
▼放送後に行われたフォトセッション&インタビュー
始まったフォトセッションでは、プロデューサー陣やENHYPENに囲まれ、どこか照れくさそうな、それでいて覚悟のにじんだ表情を見せた&TEAM。放送開始からこれまで、毎話ごとに新たな魅力とステージに対する情熱を見せてくれた彼ら。たとえ困難に直面しても、それを真っ向から受け止めて一心不乱に練習に励む姿は、多くの人々の心を動かしたことだろう。
続いて、辻岡義堂アナと声優 木村昴を迎えてインタビューが行われた。
辻岡アナ:デビューした気持ちをだれに伝えたいですか?
JO:僕は、この夢を追いかけるって決めてからずっと応援してくれた、お母さんとお兄ちゃんに感謝をたくさん伝えたいです。
木村:オーディションが終わって連絡は取りましたか?
JO:まだ取ってないです。
YUMA:僕は、ファンの皆さんと家族と友達に伝えたいですね。舞台やる前までは不安感だったり、余裕がなかった部分もあって、その中でもファンの方々は投票をたくさんしてくれたり、たとえばInstagramのストーリーとかを作ってくれたりだとか、いろんなことに協力してくれて、ファンの皆さんには感謝してもしきれないくらい感謝してます。やっぱり家族には、生まれたときからずっと一緒なので、ずっと応援してくれてて感謝してます。
FUMA:僕は家族に伝えたいなって思っていて、10何年もこの夢を応援し続けてくれたのはずっと横にいてくれた家族なので、早く連絡しなきゃなって思います。
辻岡アナ:準備した期間を振り返ってどんな思いですか?
K:長かったようで短かった期間でした。会って半年くらい経ったんですけど、1年くらいいたような感覚で、24時間共に過ごして、簡単なことだけではなかったんですけど、すごくかけがえのない時間でした。今ここにいない6人の練習生もまた次の夢に向かってがんばっていくと思いますし、負けないように僕たちもがんばっていこうかなと思います。
NICHOLAS:準備した時間は大変な部分もあったんですけど、15人と一緒に練習したりいろいろ初めてのことをやってきたので、(デビューできなかった)練習生にも、あとでまた会いましょうと言いたいです。
辻岡アナ:ファイナルラウンドという1日の感想は?
HARUA:この1日のために長い時間、15人全員で練習してきたので、あっという間だったなという風に感じて、今日は15人が世界でいちばん輝いた日なんじゃないかなと思います。
MAKI:今日まで本当に長い期間練習してきて、本当に長くて9月3日という日が来ないんじゃないかなっていうくらい。舞台に上がる前は緊張してたんですけど、舞台に上がったら終わるまでが早くて、緊張が吹っ切れた気がしました。すごい楽しかったです。
木村:前日の夜は眠れましたか?
MAKI:僕はやっぱり前日から緊張してたので、早く寝なきゃいけなかったんですけど遅くまで起きてしまいました。
木村:朝ご飯は何を食べましたか?
HARUA:…覚えてないです…(一同爆笑)
木村:食べたことは確かですか?
HARUA:食べたと思うんですけど、ちょっと無くなっちゃいました…。
辻岡アナ:これ食べたよって覚えている方は?
&TEAM:…。
木村:全員忘れてるの!? 嘘でしょ!? &TEAM嘘でしょ!?
K:意外と&TEAMは減量というか、食事に気をつけてる練習生も多くて、これもちょっと関係してるかもしれないですね。あと基本記憶力があんまりよくない…(一同爆笑)
辻岡アナ:Kくんは覚えてますよね?
K:おいしくコーヒーをいただきました。コーヒーはルーティンで。
EJ:僕は朝早く起きて、コンビニでバナナを買って食べました。
辻岡アナ:5人のメンバーが決定した瞬間の思いを教えてください。
EJ:こんなにステキなメンバーたちと1つのチームになって本当にうれしいし、これからこの8人とどんな幸せな時間を過ごせるか楽しみにしています。いろんなことを一緒にしていくと思うけど、これからもみんなでがんばりたいと思います。
TAKI:始まる前までは15人が普通だと思ってたのでわからなかったんですけど、この9人で行くんだって実感して、これからが見えたじゃないですけど、このチームならいけるって気持ちが生まれました。このチームでいいチームを作っていきたいと思います。(噛んでしまって)日本語すいません!(一同爆笑)
辻岡アナ:どんなグループになりたいですか? これからの野望を聞かせてください。
YUMA:このオーディションが始まるって決まった瞬間から、僕の気持ちだったり、かけてきた時間だったり、一緒にやってきたメンバー、スタッフさん、ファンのみなさんだったり、みんなの思いを背負って、僕たちが音楽を通して、みなさんに僕たちを表現し続けるアーティストになれたらなと思います。
TAKI:このチームで家族のようなチームになりたいんですけど、いつでも信頼しあえたり、信じあえたり、どんなときでも助け合える、そんなグループで、ファンのみなさんに感動を与えたいと思います。
HARUA:グループ名が「&TEAM」というので、「&」も「TEAM」も1人とかには使わない言葉じゃないですか。9人が1つになって、ファンの皆さんとか、関わってくださったみなさんとも、「&」でどんどん僕たちの絆を広げられたらなと、そんなグループになりたいと思います。
MAKI:たくさんの人に影響を与えられるアーティスト、そして世界的に輝けるアーティストになりたいと思います。
JO:自分達の音楽で世界に羽ばたけるように、今のパワー感をいつまでも忘れず、切磋琢磨しあえる仲間と、世界で活躍できることです。
NICHOLAS:みなさんに幸せをあげられるグループになりたいと思います。
K:まずは音楽とファンのみなさんに真摯になれるようなチームになりたいなと。もっと野望を言うなら、BTSさんのように、韓国から世界に行ったように、日本からビルボードまでその先に行けるように、1つひとつがんばっていきたいなと思います。
EJ:みんなで同じ夢に向かって走ってきたんですけど、これから同じ目標に向かって、いろんな方々にいい影響を与えられるグループになりたいと思います。
FUMA:僕も先輩のアーティストを目指して、あきらめないでここまで来れたので、僕たち「&TEAM」みたいになりたいって言ってもらえるような輝くアーティストになりたいです。
ここで木村が、メンバーたちも知らなかった&TEAMのデビュー日を明らかに。彼らは約3ヵ月後の、12月7日(水)にデビューすることが発表された。予想だにしなかった知らせに、メンバーたちは「うわー!」とビックリ。Kは「急だったので何も考えてないんですけど、12月7日を最高の日にできるように、今日から一生懸命、本当に死ぬ気で頑張っていきます!」と意気込んだ。
&TEAMは、これからどんな活躍を見せてくれるのだろうか。始まったばかりの彼らの旅路から、これからも目が離せない。