大人気K-POPボーイズグループWEiが初めての来日を果たし、日本ファンと出会った。
WEiは、4月28日(木)、29日(金)、5月2日(月)の3日間にわたって、神奈川と大阪にて、自身初の来日公演となる「WEi FIRST LOVE in JAPAN -Live & Fanmeeting -」を開催。WEi初の単独公演となる「WEi FIRST LOVE」の日本公演は大きな注目を集めており、チケット発売時にはアクセスが殺到しサーバーダウン。数時間ですべてのチケットが完売となり、関係者を驚かせた。
そんな本公演は、ファンミーティングとライブで構成されており、今回レポートする公演は4月29日(金)18:00から神奈川・KT Zepp Yokohamaにて行われたライブ公演。楽しいトーク、かわいらしいコンセプトからエネルギッシュでセクシーなパフォーマンスまで完ぺきに魅せるWEiの多彩な魅力をたっぷりお伝えする。
※本公演は新型コロナ対策のため、声援禁止で開催された。
18時過ぎ、WEiの最新アルバムのリード曲「Too Bad」が徐々に音量を上げると、ファンのテンションは一気にアップ。高鳴る気持ちをペンライトを振って表現した。暗転するとWEiメンバー6人が現れ、割れんばかりの拍手が巻き起こった。
メンバーたちはグレーの長い羽織を着たシックな姿で登場。ライブの幕開けとなる楽曲「Fuze」を披露した。力強くもなめらかな動きに合わせて舞うふわふわとした羽織が目を引く、まるで韓服を着て舞っているような美しいパフォーマンスは見事の一言。歌詞の一節である「불타올라(燃え上がる)」の通り、赤い照明に包まれたメンバーたちは燃え上がるような情熱で会場を魅了した。曲のサビでは赤い銀テープが発射され、ライブ序盤から会場は大いに盛り上がった。
続いて「TWILIGHT」も披露され、エネルギッシュでパンチのある楽曲の連続はファンを驚かせた。以上の2曲が終わると、メンバーたちは羽織を脱ぎ、白いブラウス姿でファンにあいさつをした。
最初のMCでは、明るい雰囲気でファンに自己紹介。自己紹介が始まると、「(僕は)味噌です!(デヒョンのあだ名「デンちゃん」と韓国語で味噌を意味する「テンジャン」をかけて)」(デヒョン)とユーモアあふれるコメントを残し、ヨハンはワンピースのルフィのモノマネを披露。早速ファンを笑わせた。
また、初めての日本での公演にあたって熱心に日本語を勉強したというメンバーたちに、日本語でパンチのある気合の一言を言ってもらうことになると、「会いたかった、きれいです、お腹すいた、トイレットどこですか」(デヒョン)と、気合の一言というよりは習った日本語を披露するコーナーに変化。ヨンハは、「Wi-Fiください、ルームサービスお願いします」と実用的な日本語を連発、ジュンソは、中学生の時に授業で習ったという「あ〜いうえお〜かきくけこ〜♪」というひらがなソングを歌い、そのかわいさでファンを悶えさせた。ヨハンは、「RUi(WEiのファンの名称)、나(私、ここだけ韓国語)幸せです!」と模範的な回答をし、ファンとの出会いを表現した。ドンハンは、サイン会でファンから「絶対盛り上がる」と教えてもらったという、お笑い芸人・錦鯉のネタ「こーんにーちはー!」を披露。しかしこのネタを知っている人がステージ上におらず、スベってしまう。「ああ、僕詐欺に遭ったんだ」と悲しがるドンハン。しかし「じゃあ僕がこれから流行させればいい」と、開き直った。ソクファは、「僕は日本語があまりできないのですが、家で一人で言う言葉があります、それは「ただいま〜」です」と、片手をあげながらかわいすぎる「ただいま〜」を披露。これにはファンから抑えきれない黄色い悲鳴が漏れた。
MCが終わり、「WEiがここに桜を咲かせますね」というコメントと共に披露された曲は「BLOSSOM」。椅子を使ったパフォーマンスが印象的なこの曲では、メンバーたちがまるで花びらのように軽やかに舞いながら椅子を次々と移動し、会場に見事に花を咲かせた。
VCRを挟み、先ほどとは一転して体のラインがよく見えるブラック一色の衣装に身を包んだメンバーが登場。「모 아님 도(All Or Nothing)」を披露した。曲が終わると、迫力あるダンスを全力で踊ったメンバーたちからはゼエゼエと息切れの音が聞こえた。ステージが明るくなると、汗だくのメンバーたちが。体力を惜しまず全力のパフォーマンスを繰り広げたことがよくわかる。また、先ほどの迫力あふれるクールな魅力とは反対に、MCが始まると明るく元気でユーモアあふれる姿を見せ、そのギャップに驚かされた。
위아이(WEi) ‘모 아님 도 (Prod. 장대현)’ M/V l ‘All Or Nothing’ (Prod. JANG DAE HYEON) M/V
MCでは、「모 아님 도(All Or Nothing)」のプロデュースをしたデヒョンから、曲を作るにあたっての裏話が語られた。この曲は、WEiの強い自信を表し、新しい魅力をみせることができる曲だという。しかしダンスの練習になると、今までしたことがない動きが多く、テンポも速いため、合わせるのが非常に難しかったそう。曲を作った張本人のデヒョンがダンスについていけないというアクシデントが発生し、「自分が作った曲なのに自分でリズム合わせられないの?」とメンバーからつっこまれたというおもしろエピソードが明かされた。そんなデヒョンの姿がかわいかったとメンバーたちは語った。
続いて披露されたのは、「Super Bumpy」。「모 아님 도(All Or Nothing)」に続いて、パワフルな曲の連続だ。しかし、ダンスのキレは健全。先ほどと変わらぬ迫力でパフォーマンスをやり切った。激しい振り付けの曲中でも、時々余裕の笑みを見せる妖艶さを見せ、ファンを魅了した。曲が終わると、メンバーたちはゼエハアと息切れしながらあまりの疲れに倒れ込んでしまった。この様子にジュンソは、「コンサートをしてみてわかったんですが、この曲が続くと僕たちこうなります(笑)」と明かした。
このMCでは、ヨハンが出演するドラマ「トキメク☆君との未来図(原題:学校2021)」の話題に。ドラマが日本でも公開されていることについて、ヨハンは「韓国で撮影したときは多事多難でした。でも日本でも放送されるということでとてもやりがいを感じています」と語った。MCの古家氏が「このシリーズは俳優の登竜門とも言える作品だけど、ヨハンくん有名になってこうなっちゃうんじゃないの?」と天狗になったヨハンを再現。するとヨハンはそんなことありません、といった様子で慌てて180度のお辞儀をして謙虚さをアピール。ファンを笑わせた。
また、日本で行ってみたい場所の話題になると、メンバーから「ディズニーランドに行って写真を撮りたい」という声が。それを聞いたドンハンは「僕は富士急に行きたい」「写真じゃなくてワー!!(とジェットコースターに乗って叫びたい)」とアピール。ジュンソは、横浜のコスモワールド(遊園地)に行きたいと明かした。
MCが終わり次の曲は、「Bad Night」。この曲の説明を求められたソクファは「甘くて爽やかな曲、甘えるようなかわいい曲」と表現。曲が始まるとメンバーたちは歌いながらファンのもとに駆け寄り、しゃがみこんだり遠くを見つめたりしてファンをじっくりと見つめながら丁寧にファンサービスをし、コミュニケーションを楽しんだ。サビの振り付けを一緒に踊るファンも多く、WEiとRUiがひとつになったことを感じる曲であった。また、WEiのRUiへの愛を感じる甘いひとときであった。
VCRを挟んで再びステージに登場したメンバーたちは、白のジャケットに着替えており、まるで王子様のような出立ちに。1st Mini Album「IDENTITY:First Sight」の収録曲「DOREMIFA」を披露した。この曲の途中では、メンバーたち同士仲睦まじい様子でスキンシップを交わし、ファンを喜ばせた。デヒョンはジュンソの背中におんぶされる形で乗り、ドンハンはヨンハに抱きついて歌った。メンバーの仲のよさとかわいさが相まって、ファンのボルテージもますます上がった。続いては、アーバンな香り漂う「Diffuser」を披露した。
[SPECIAL CLIP] 위아이(WEi) DOREMIFA
続くMCでは、「Diffuser」に関連してメンバーそれぞれの香りをチェックしていくことに。メンバーの口から語られるそれぞれの香りはあまりにもユニークで、会場を爆笑の渦に包んだ。デヒョンの香りはなんと「犬の香り」だそう。肉球の香ばしいおこげのような香りがするそうだ。ヨハンは、BLANCHEの香水を愛用しているそう。ヨハンのビジュアルに同じく、せっけんのようなさわやかな香りがするそうだ。ヨンハは、自らの香りを「猫の香り」と例えた。それを聞いてか、ジュンソは自分の香りをなんと「カバの香り」と語った。いったいどんな香りなのだろうか。ドンハンは、「和牛の香り」がするそう。和牛を食べすぎて体から香りがにじみ出ているとか。ソクファは、「僕は妖精なので汗の匂いはしません」と相変わらずのあざとさを発揮。これには会場のファンも大盛り上がりした。そんなソクファは「ベビーパウダーの香り」がするそう。
はつらつとしたキュートなコンセプトのセクションはまだ続いた。そして今回のイベントのタイトルの元にもなった最新アルバム「Love pt.1 : First Love」の収録曲「BYE BYE BYE」、リード曲「Too Bad」が披露された。「Too Bad」は、告白したいのに勇気がなくてできない、というもどかしい状況をアップテンポな曲調で歌った曲。そんな曲についてジュンソは「今までたくさん歌ってきたので、もう勇気を出して告白できそうです」と語った。そんなコメントになぞらえて、WEiメンバーたちは大好きな RUiに告白をすることになった。
위아이(WEi) ‘BYE BYE BYE’ M/V
ソクファは、「고백(コベク、韓国語で告白の意味)? Go back👍」とまさかのダジャレを披露。ファンからドッと笑いが起こった。気を取り直したソクファは、「RUiという星がもっと輝けるように、暗い夜空になってあげます」と、ロマンティックな告白をした。
ドンハンは、「今日もとても楽しかったです。毎日僕たちの幸せな日々を満たしてくださってありがとうございます。」ジュンソは「幸せな時間を作ってくださってありがとうございます。今日いい夢見てください~僕の夢見て」ヨハンは、日本の好きな歌があると語り、歌を通してRUiに告白した。ヨハンが歌ったのは、ONE OK ROCKの「Wherever you are」。サビ部分を甘い歌声で歌い、RUiへの愛を表現した。ヨンハは、「2度とこない今日が皆さんの大切な思い出になったらと思います 愛しています」デヒョンは、「今日本当に最高でした。忘れません。僕はみんなのものだよ!」と伝えた。
これらの告白は、WEiメンバーたちが直接考えて翻訳したものだそう。メンバーたちの真心がこもった告白は、会場のRUiによく伝わっただろう。会場があたたかく幸せな雰囲気に包まれる中、「Too Bad」のパフォーマンスが行われた。ファンは曲中、曲に合わせて掛け声代わりの拍手でパフォーマンスを応援。会場がひとつになるのを感じた瞬間であった。
위아이(WEi) ‘Too Bad’ M/V
そしてライブも終盤に。メンバーたち1人1人へのインタビュー動画(デビューすることになった際の感情や、WEiの結成から将来の目標など、WEiとRUiについて真剣に語る感動のVCR)が流れ、VCRが終わると、公演最後の曲となる「16番目の星」を披露した。この曲は、WEiがRUiを想って歌うファンソングでもある。メンバーたちは愛おしそうに会場のファンを見つめながらこの曲を歌った。そして、この曲ではファンからWEiへのサプライズが敢行された。「오늘을 평생 기억할게 백년 천년 꽃길만 걷자(今日を一生記憶するよ 百年千年花道だけ歩こう)」というスローガンをメンバーに向かって掲げると、メンバーたちはそれをうれしそうに見つめた。
終始明るく楽しいWEiメンバーたちと、それをあたたかく見守るRUiのあたたかい空間で行われた初来日公演。歓声なくとも会場が盛り上がっていることがよくわかる、熱い公演であった。